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働き方改革のいまとこれから~12年を振り返って~

こんにちは。総支配人の桐生です。

4月で入社してからまる12年となりました。
この12年の間にはリーマンショックのような大不況や東日本大震災のような大規模な自然災害など、今思えば、さまざまなことがあったなぁ、としみじみ思います。

 

リーマンショックがあり、派遣切り・派遣村が騒がれたように雇用形態に関わる法律も大きく変わりました。
東日本大震災があり、その後BCP対策が進むことでリモートワーク・在宅勤務のインフラも整ってきました。
大手広告会社での過酷な労働が明るみに出たことで労務管理を行わない企業への処罰やコンプライアンス意識も高まりました。

労働人口の減少に伴い、「女性活躍」「シニア活躍」「外国人材活用」が現在も引き続いて、人材業界のテーマとなっています。
また、ITも進化し、便利になる一方で、AIやロボットに仕事を獲られるのではないか、という相談を受けるケースも増えてきています。

少し前に比べて、自分が年をとったからなのか、時代が変わったからなのか、両方の要因はあるかと思いますが、私なりに今後の人材マーケットや働き方について、考えてきましたので、お伝えできればと思います。

 

まず労働法関係で申し上げると、
派遣については、規制強化の声は聞こえてくる一方で、人材難は続いており、拡大基調にあります。
また、リーマンショック後の影響で改正された日雇い派遣の禁止については、今後緩和方向になるかと思います。
これは、働き方改革で良く聞くところの副業・兼業を後押しするためです。
政府としては、副業・兼業を推進して、労働人口が少ないため、少しでも経済活動をして欲しいという思惑もあり、かつ個人もフリーで働きたいというニーズが高まっているため、日雇い派遣の禁止という法律が足枷になっているという流れによるものです。

 

正社員の転職市場に目を向けると、現在も活況ではありますが、今後も長い期間にわたって活況になると考えられます。
これは、そもそもの労働人口減に伴うこともありますが、終身雇用の終焉はしているものの、まだまだ日本の採用では、転職回数や在籍年数が重要視されているため、この意識がこれからも変わる余地があり、転職がよりライトに行えるようになってくるという流れがあるかと考えています。

一方で難しいところとしては、残業規制や有休取得義務化(会社が取らせなければいけない)などで、働く人の意欲を促進するなどして、日本の労働生産性を上げようという趣旨で様々な法改正が行われていますが、実際には労働時間を短くするだけであれば、経済活動の総量は落ちるため、果たしてどこまでプラスにはたらくのか、という点です。
日本は相対的にITと人材育成への投資が少ないといわれていますが、システムを入れるだけではなく、人材育成という視点を持てないと生産性を上げるのは難しいかと考えています。
国や企業も、法律で残業規制などの規制強化を図るだけではなく、プラス面にどのような働きかけを行うかに目を向けられるかが、この将来の課題にはなってくるかと思います。

また、AIや外国人材の活用により、仕事を奪われる人は必ずでてくると思います。
まず単純作業の仕事は減ってくるでしょうし、言葉の壁を乗り越えた優秀な外国人材も増えてくるので、今まで一緒ではいられない、という状況になるかと思います。
日本は移民受け入れを行っていませんが、外国人材の活用は避けて通れない問題のため、どんどん海外から優秀な人材が入ってきます。移民を積極的に受け入れたEUでは、移民に労働を取られた(表現的にどうかとも思いますが)ということで、移民排斥の波があり、英国のEU離脱にもつながっています。
その潮流を考えれば、より競争社会になっていくと考えられます。

大きな流れとして、働き方は変わっていきます。
平均寿命が延び、働く年数も長くなっていますが、年金や社会保障は薄くなっていきます。AIや海外からの人材が入ってきます。いまのままで安穏としていれば、生涯安泰ということはなくなってきていますし、定年後も考えなければなりません。

現状維持ではなく、成長していくことが求められます。
常に変化をしていくという姿勢でしょうか。

 

悲観するのではなく、変化のある時代に生まれたことを喜ぶ。
働き方改革からだいぶ外れてしまい、コラムのような、自己啓発書みたいになりましたが、大きな流れを読みつつ、何が世の中に必要なのか、自分はどうあるべきなのか、そんなことを考えながら、自分の未来の働き方を探していくことが、これからの働き方になると思います。

長くなりました…。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

桐生

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